院長と宴
2014年02月06日
私の幼き頃、場所は京都府宇治市宇治川。
宇治川の川床、舟遊びに同乗した。
真赤なたいまつが数本、すなわち鵜飼である。
4~5隻の舟がゆらゆらと川を下り、屋形舟の中で父と母が祖父(宇治市長)と親戚、
それに助役、警察署長の中、その真中では鮎のすき焼の踊り食いがある。
漁夫の方が鵜から鮎を取り上げるや、そのすき鍋に放り込む。
私はまだ2歳の頃であったが、その光景を見て
「はやく、このような大人になりたい!」
「はやく宴を楽しみたい!!」
と子供心に思った。
舟は4、5隻。時々接近しては又離れる。
あれから大人になって、父も頻回に酒の宴につきあわされた。
父は開業していた弟にプロパに連れて行かれ、
白浜や伊良湖で大阪医大仁泉会のメンバーとともに会食。
思わず微笑む父の顔が瞼に新しい。
私が開業医になってからも、家族、MRやコンサルタント、
病院でお世話になった事務員達と北新地や京橋、堂島あたり、ミナミで会食す。
会合の度に思う事は、あの頃の思い出。
酒が入ったメンバー達の笑い声、そしてためいき。
すべてすべて宴にぶつける如く話がはずむ。
人と人との交流の場、それが宴である。